atelier ShowKer

2023/02/22 20:00



From:イリーナ



“マミーブラウン
ミイラをすりつぶした絵の具”



「まるでミイラを
すりつぶしたような色の…」
っていう例えなのかと思ったら
これ、ガチのやつでした。



それでは今週も引き続き、
色がテーマのオシャレ可愛い雑学絵本
『世界のふしぎな色の名前』
一緒に読んでいきましょう!



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“マミーブラウンは顔料の名前で、
土を焼いたような色で、
ごく暗い茶色です。

沢山の絵の具のなかでも、
最も恐ろしい顔料と言っても
良いかもしれません。

マミーブラウンの正体はなんと
古代エジプトのミイラをすりつぶして
原材料としたもの。
16世紀から17世紀にかけて
西洋人の画家たちに
特に好まれた顔料です。”



頼む、好まないでくれ。


16〜17世紀ってことは
もう近世ですよ?
1600年が関ヶ原の戦いなので
日本では江戸時代前後です。
モラルはどうしたんでしょうか。


い、いやでも!
ミイラにしても人間とは
限らないジャン!?

魚とか鳥とか動物の
ミイラかもしれないし!
(それもどうかと思いますが)
詳しく聞いたら意外とそれほどでも
ってなるかもしれませんよね!



“その材料は、古代 エジプト人や
ネコ科の動物のミイラの骨や肉、
包帯などを松脂、没薬(ミイラ製造の
防腐剤にも使われたゴム製の樹脂)など。

これらをすりつぶし、
絵の具として使用しました。

当時の画家たちの間では
絵具の透明度が高くなり、
画面を明るくする効果があると
信じられていたのです。”



どうにも言い逃れできない
詳細な原材料。

絵画が美しくなれば
なんでもアリだっていうの!?
しかも包帯や樹脂までなんて
同じ色味出てたんですかね…?



そして、さらに追い討ち情報は
続きます。



“16世紀には英国人の旅行家が
巨大墓地を訪れ、
死体の間を歩きながら
身体のあらゆる部位をもぎ取り、
頭や手足を持って帰り見世物にした
というエピソードも残っています。



もうドン引きです……。

まだ隠れてコッソリとかに
してほしかった!
罪悪感がおバグりになってる。

なんでしょうね…
炎上系インフルエンサーだって
ここまでやらないですよ。
見世物にされた側も
どんな気持ちだったんでしょうか。


この本、他にも
女性の太ももの色とか
変態性のある紹介もあったり
するんですが、
この色が一番やばいと感じた
内容でした。



“しかし、18~ 19世紀になると、
盛んに使われていた絵の具も絵が
ひび割れてしまうという欠点が出たり、
その正体が広まるにしたがって
嫌われるようになり、
やがて消えていきます。

ラファエル前派の画家である
エドワード・バーン= ジョーンズも
その一人で、この絵具の正体を知り、
庭に密かに埋葬したといいます。”



モラルのある人もいてよかった…。

きっとドン引きしていた画家も
もっとたくさんいたとは思いますが
記録に残るかどうかは
また別の話ですからね。
救いもあって良かったです。


ところで…
もしこの絵の具に欠点が出なかったら
どうなっていたのでしょう。
使われなくなる時期は
もっと遅れてやってきたんじゃないかと
私は思えてなりません。


今でこそ色なんてPC上なら
選びたい放題。
何色も絵の具を買う必要なんて
ありません。
アナログにしても画材は
当時よりずっと手に入れやすく
なったでしょう。

でもそれって技術が発達したからですよね。
よりラクで美しくできるから
ミイラをもがなくて良くなった。

ご遺体の扱い方だって
現代の捉え方に依存します。
ハサミムシのように親を食べる
生態の昆虫だっている訳ですからね。

今を生きる私達の価値観だと
美しさのためにそんなこと
ありえないって思うだけなのかも…?


ちょっと考えさせられる
人間の行いと色の話でした。



もっと他にも知りたくなったら

『世界のふしぎな色の名前』
著者:城 一夫
   カラーデザイン研究会
発行所:株式会社グラフィック社

読んでみてくださいね。



【まとめ】
・近世、絵画を美しくするため
・人間は本物のミイラを潰した
・絵の具を使っていた



【本日の問いかけ】
あなたにとって
「おふくろの味」と言えば?



お母さんの方のマミーですね。
肉じゃが、お味噌汁、ナポリタンetc…
カレーなどに「うちの隠し味」
ってありませんでした?



【次回】
「人類初の「クレオパトラ」」

人類初の●●●●が
クレオパトラなのです。
お楽しみに♪





それでは今日も1日
お疲れ様でございました!
お忙しい日々とは思いますが、
どうかご自身を労わってあげて
優しい夜をお過ごしくださいませ🌛



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とってもとっても有り難いです!)

HP

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イリーナ
atelier ShowKerの中の人


高校時代ヒーローショーで初バイト。
大学時代はタイの王立学校で
日本語教師ボランティアを経験し、
一流老舗ホテルで接客を学ぶ。

「もっと笑顔にしたい」

勉強や活動を続けた結果
体のキャパをオーバーさせてしまい
またコロナウィルスの影響もあって
現場に立てない状態に…。

しかしこのアクシデントが
副業として準備していた
ShowKerを始めるきっかけに。

幼い頃から親しんだ手芸と
10数年関わった舞台をミックスした
・お客さんが参加して成立する
・それぞれの楽しみ方ができる
・物語を感じられる
アート作りをスタートさせる。

自分らしく楽しんでる人の
笑顔がとにかく大好き!
もう理屈じゃないんだ!!

趣味はおしゃべりと勉強、
ニガテは休むこととボーリング。

たまに名前でミックス?って
聞かれますが、純ジャパです。



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